インプラント治療にはある程度の顎の骨の厚みが必要になります。骨に厚みがないとインプラントをしっかり埋め込むことができないからです。しかし歯を失ってからの期間が長い場合、骨が痩せてしまい厚みが足りなくなることがあります。そこで行うのが「骨造成術」です。骨造成術とは骨の再生を促す処置をし、骨の厚みを確保する方法です。
上顎の骨の厚みが5mm未満の場合に適応されます。個人差がありますが、骨の造成には6~12ヶ月かかります。
上顎の上部にある空洞「上顎洞(サイナス)」が、歯を失うことで広がってしまい、インプラント手術に必要とされる骨の厚みが不足してしまいます。そこで上顎の上部にある空洞の底を押し上げ、自分の骨や骨補填材を入れ、骨を補います。
「サイナスリフト」と同じように上顎の上部にある空洞を上げる方法です。ただし顎の骨の厚みが5mm以上の場合にも適応します。
骨にインプラント埋入用の穴をあけ、そこから器具を挿入し、上顎の上部にある空洞の底を持ち上げます。そのときできた空間に人工骨や骨補填材を入れ、骨を補います。
主に骨の再生を促す方法で、骨の厚みなどが足りないときに多用されます。
特殊な膜(吸収性、非吸収性)を骨の周囲に張ることで空間を確保し、そこに骨が再生するよう促します。ここで使用する非吸収性の膜の場合、手術後4~6週間で除去が必要です。また、骨の再生を促すだけではなく、骨の補填材を入れることもあります。